能勢の為楽山は、大阪府豊能郡能瀬町・豊能町と兵庫県川西
市にまたがる北摂山系に属する山で、山頂近くには日
蓮宗の重要寺院と言われる妙見山がある
信仰の山なのです。
寛政8年(1796)に刊行された摂津名所図会に記された
為楽山です。北側の山頂近くに妙見山、
北側中腹に妙見滝と記しています。
摂津名所図会には能勢頼次公と妙見山について記しています。
鎌倉時代以前の妙見山は、僧行基が建立した為楽山
大空寺だったのですが、源満仲を祖とする能勢氏
が領主となり妙見菩薩を祀ったことから
妙見山と呼ばれるようになりました。
能勢妙見山の山門です。
江戸時代の初期に、領主能勢頼次公の帰依を受けた日蓮宗
身延山久遠寺二十一世日乾上人の手によって妙見菩薩
像が彫され、大空寺跡に妙見堂が建立されました。
摂津名所図会に真如寺が記されています。
真如寺は開山を日乾上人、開基を能勢頼次公とする日蓮宗の
寺院で、真如寺第二世日遠上人が身延七面山より
分祀された七面大明神が奉安されています。
能勢野間村の真如寺が摂津名所図会に記されているのですが、
境外仏堂能勢妙見山よりも小さく記しています。
真如寺の山門です。
日乾上人は、能勢氏の家鎮として古くから祀られていた「鎮宅
霊符神」を法華経の「妙見大菩薩」とし、日乾上人自ら
妙見菩薩像を彫刻して能勢の地が一望できる
為楽山の山頂に祀ったのが妙見山の
始りなのですが、妙見山は
真如寺の境外仏堂
なのです。
今回は能勢の妙見山、本瀧寺、真如寺を参拝して
亀岡の神社仏閣の参拝に出ました。
暫く抹香臭いお話が続きますがお付き合い
お願いいたします。