北摂北端の東部はキリシタン大名の高山右近の影響もあってキリスト
教徒が多く、中部と西部には真言宗の寺院が多く存在しました。
江戸時代になり『能勢のいやいや法華』という言葉が伝えるように、
能勢頼次公は能勢妙見山を篤く信奉していました。
そのことから能勢一帯の神社仏閣を日蓮宗に改宗させ、
領民に対しても改宗の強要がなされました。
鳥居の左に「日蓮宗霊場能勢妙見山」と刻まれた石碑がありますが、
妙見山には寺号が附いていません。
妙見山は能勢野間村に位置する真如寺の
境外仏堂能勢妙見山なのです。
鳥居右に開基能勢頼次公の銅像があります。
北辰妙見大菩薩の十字が描かれた奉納絵馬です。
刀を振りかざし鎧を身にまとった武士の姿の妙見大菩薩の
馬として昭和52年に奉納されたそうです。
こちらの参道から参拝に向かいます。
参道の途中にある「星嶺」と名付けられた多目的会館です。
最近の仏教寺院もハイカラになりました。
星嶺会館を過ぎるとそこに妙見山の山門が待っています。
山門の中程が大阪府と兵庫県の府県境になります。
山門を潜って正面に寺務所があります。
寺務所前から見た妙見山境内です。
狭い境内に建立された堂宇は右手前から浄水堂、
祖師堂、開運殿(本堂)が並んでいます。
祖師堂には宗祖日蓮聖人、開山日乾上人が安置されています。
祖師堂の左隣に開運殿(本堂)があります。
慶長10年(1605)に能勢頼次公によって草創され、
天明7年(1787)に頼直公によって再建された
開運殿内陣には本尊の北辰妙見
大菩薩が安置されています。
まだ堂宇が続くのかと思ったら本殿の先には
現役の旅籠が境内に建っています。
昔は泊りがけの参拝やったんでしょう ![]()

星嶺会館からの景色です。
妙見山の母体となっている真如寺に向かいます。