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文楽の旅

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       大阪で生まれ、大阪庶民に育まれてきた「人形浄瑠璃文楽」

     
     文楽といえば現在では人形浄瑠璃を指す代名詞になっていますが、

         本来は操り人形浄瑠璃専門の劇場名のことなのです。

イメージ 1

国立文楽劇場前の鏡開きです。

文楽は耳で聞く語り物音楽の「浄瑠璃」と、

視覚に訴える「人形」という

歴史的には全く別々に発達してきたものが、

室町時代後期に偶然に結び付いて成立した芸能です。

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室町時代に流行った傀儡子の画像です。

人形の歴史は古く、神の依代や埴輪に代表されるように

人間の代わりをするものとして、

古代から人々の信仰と結びつく形で、

生活の中に溶け込んでいました。

やがてこの人形を操って芸を見せる傀儡子が現れ、

西宮戎神社を本拠とする芸人集団も現れました。

イメージ 3

興福寺薬師三尊像です。

浄瑠璃とは仏教用語の「美しい珠」のことで、

万物が金・銀・珠珠からなる薬師如来の

浄土を表す言葉なのです。

イメージ 4

天保13年浄瑠璃体系図から。

薬師如来の申し子とされた美しいお姫様(浄瑠璃姫)と、

奥州へ下る義経との恋物語が、

室町時代の琵琶法師によって語られると大流行し、

いつしかこの種の語り物が「浄瑠璃」

と呼ばれるようになりました。

イメージ 5

文楽を上演する劇場に入ると、上手に客席に張り出すように

設置されている「床」と呼ばれる舞台が目に付きます。

ここで物語を語る「太夫」と三味線を弾く「三味線弾き」が、

浄瑠璃(義太夫節)を演じます。

イメージ 6

竹本義太夫の肖像画です。

江戸時代初期に浄瑠璃から多くの流派が生まれ、

現在歌舞伎でおなじみの義太夫節、清元節、常磐津節

などを含め八流派が現在残っています。

イメージ 7

引退された人間国宝の竹本住大夫さんです。

浄瑠璃本の文章には登場人物のせりふだけでなく、

その心理や情景までもが描かれています。

観客が目をつぶっていてもその場の情景が

浮かぶよう、語らなくてはなりません。

イメージ 8

文楽人形です。

文楽人形は三人で一体の人形を操る

「三人遣い」の形を取っています。

人形浄瑠璃が始まったころは「一人遣い」だったようですが、

竹本義太夫や近松門左衛門が活躍した時代に

三人遣いに移行したようです。


イメージ 9


文楽と云えば伝統芸能である人形浄瑠璃を指す

代名詞になっていますが、

本来は操り人形浄瑠璃専門の劇場名です。


代名詞となった文楽(座)について調べてみました。


文中使用しました画像はすべて借り物です。


イメージ 10


次回もよろしくお付き合いください。


お願いします。





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